
慢性湿疹・手湿疹
一般的には、ステロイド軟こう、非ステロイド軟こうが長期間にわたって用いられます。当クリニックでもそのような標準的治療は、まず、施行いたします。感染を合併しているときには、ステロイド軟こうはつけないで、まず、抗生物質の軟こうや経口薬で、その感染を治療する必要があります。感染が十分落ち着いたことを確認して、ステロイド軟こうをつけます。手持ちの古いステロイド軟こうがある場合、自己判断で、感染症になっていても、ステロイド軟こうをつけているケースが散見されます。これは、誤りです。必ず、感染の治療を第一に行います。
高濃度電解次亜塩素酸水(当院の販売名 「Dr.ウオーター」)を、ふろ上がりに、患部にスプレーすると患部の殺菌になります。まったくしみないので、苦痛がなく患部を清潔に保てます。慢性湿疹・手湿疹の方は、絶えず細菌感染を生じやすいのですが、Dr.ウオーターを用いたスキンケアは、苦痛がなく簡便で有効です。ふろ上がりや手洗いの後にDr.ウオーターをスプレーして、5分程度待って乾いたあと、保湿剤か外用薬を使用します。
慢性湿疹・手湿疹の診療では、非特異的IgE抗体が高いかどうか、あるいは特異的IgE抗体があるかどうかをまず確認します。アレルギーが根底にある場合には、「アレルギー疾患」の項目にも記載した方法で、体質改善を図ります(ご理解を得られる方のみ)。長年にわたる手の湿疹に悩んでおられる方は、この方法にトライされることをお勧めいたします。良い結果が得られることが多くあります。なお、体質改善を図る場合には、湿疹の面積と赤みの強さが良い指標になります。「かゆみの強さ」の程度は、あまり良い指標になりません。症状が、完全に消退すると「かゆみ」も自然に消えていきます。
☆ 使用する個々のワクチンは、それぞれの適応となっている対象の感染症を予防することが第一義的な目的です。アレルギーが起きにくい体質をめざすことは、あくまでも、副次的な目的となります。
☆ 4年以上の経過のある慢性湿疹が消えた方もいらっしゃいます。
アレルギー機序に基づく湿疹だけの方の場合は、体質改善により消退する傾向のみ認められます。
一方、アトピー性皮膚炎のように、すでに皮膚の中に、HPVが入っている場合は、アトピー性皮膚炎の項に記しましたように、一時的に赤くなったり、じくじくしたりする皮膚反応が生ずることがあります。例えば、小児のときに、アトピー性皮膚炎を患ったことがあって、成長するとともに自然によくなり、手湿疹だけ残っている場合があります。この場合は、皮膚の中にすでにHPVが入っている場合があり、このため、皮膚反応を生ずることがあります。このような方は、アトピー性皮膚炎の項の記載を予めしっかりお読み下さるようお願いいたします。アトピー性皮膚炎の既往のある場合やHPVが大量に皮膚に入っている慢性湿疹の方は、体質改善が困難となることもあります。
☆ 当院の体質改善を施行することが困難な方(=行わない方が良い方)は以下のケースにあてあはまる方です。
1. 喫煙をやめられない方
2. ご家族、配偶者など、御自分を支えてくれる方(キーパーソン)が、当院の体質改善を御理解されていない方、疑問を持たれている方
3. 精神的に不安定な方や抑うつ傾向の強い方: 強い皮膚反応が現れた場合、パニックになったり、悲観的な言動が多くなりがちになります。
4. 体質改善には1回あたり、5,000円〜8,800円のワクチンを使用します。これを「非常に高価」と感じられる方
5. 「ワクチン=悪」、「ワクチン=副作用」と強く思いこんでおられる方
6. ある程度落ち着いていた皮膚の状態から、一時的に、じくじくしたり、赤みが強くなったり、かゆみが強くなったりすること(一時的増悪)に耐えられない方
7. 大学病院や大病院志向の方 「お試し」のお気持ちでは、当院の体質改善療法をお受けになるのは無理です。
これらにあてはまる場合は、体質改善は行わず、従来の慢性湿疹・手湿疹の標準治療を続けられることをお勧めいたします。
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