脂質異常症、高脂血症、低HDL血症 
すずひろクリニック さいたま市 脂質異常症

脂質異常症

脂質異常症は、空腹時で採血した脂質関係の値が異常を示している状態をさします。すなわち、LDL-コレステロールが140mg/dl以上HDL-コレステロールが40mg/dl未満中性脂肪が150mg/dl以上、のいずれかにあてはまることを示しています。これらの基準は、日本動脈硬化学会が定めたものです。

  LDL-コレステロールが高いこと、HDL-コレステロールが低いことは、いずれも、心血管疾患(狭心症や心筋梗塞)の危険因子となることが示されています。問題のある食事や運動不足などの生活習慣によっても生じます。また、LDL-コレステロールを細胞の中に取り込む受容体の異常などの遺伝的要因によってもこれらの異常値が生じます。
 
 これらの異常値が認められる場合、その異常値が軽度であれば、あるいは、問題のある食事や運動不足が主体と考えられる場合には、食事療法や運動療法が勧められます。食事療法としては、摂取カロリーの制限アルコールの制限(25g/日以下)コレステロール摂取量は1日300mg以下繊維成分を多くとる、などが勧められます。
 
 これらの異常値が重症である場合や、高血圧、喫煙習慣、糖尿病、冠動脈疾患の既往や家族歴などがある場合には、下記の表に従って、脂質管理目標値を設定し、生活習慣の改善とともに、薬物治療の適応も考慮します。喫煙している場合には、ただちに禁煙することが大切です。

 治療方針の原則 カテゴリー   脂質管理目標値 (mg/dl) 
一次予防
生活習慣の改善を行った後、薬物治療の適応を考慮する
    
   LDL-C以外の 主要危険因子*  LDL-C  HDL-C 中性脂肪
 I  0  160未満   40以上    150未満
 II  1〜2  140未満
 III  3以上  120未満
 二次予防
生活習慣の改善とともに、薬物治療の適応を考慮する
冠動脈疾患の既往    100未満
                                              
日本動脈硬化学会「動脈硬化疾患予防ガイドライン2007年版」より
* LDL-C以外の主要危険因子
 加齢 (男性45歳以上、女性55歳以上)
 高血圧
 糖尿病(糖代謝異常を含む)
 喫煙
 冠動脈疾患の家族歴
 低HDL-C血症

脂質管理目標値を達成するために、安易に薬剤を使用するべきではないという批判も一部にあります。特定健診の対象者である40歳から74歳で、実に男性は7割女性は6割もの人々がが脂質異常症と判定されること、閉経後の女性においては、一般にLDL-コレステロール値が上昇するが、閉経後女性の高コレステロール血症に対して、コレステロールを低下させる薬剤が用いられるのは日本だけ、などです(大櫛陽一)。健診で異常値を指摘されたら、ただちに、薬物治療を開始とするのは、問題があります。
 
 これらの批判も勘案すると、冠動脈疾患の既往や家族歴もなく、糖尿病などの合併症もない、閉経後の女性においては、LDL-コレステロールの値にもよるが、薬物治療の必要性は少ないと考えられます。
すでに動脈硬化性疾患がある方、とくにプラークがすでに冠動脈にある方、あるいはその他の危険因子が多い場合には、生活習慣の改善とともに薬物治療を行ったほうが恩恵が大きいと考えられます。また、家族性高コレステロール血症(ヘテロ型、ホモ型)の方は、生活習慣の改善だけでは不十分で、薬物治療の恩恵が大きいと考えられます。
  すずひろクリニック 高血圧の治療    


すずひろクリニックについて

病気のご説明と治療方針