
更年期における関節症
日本人女性の平均閉経年齢は、50歳です。閉経に近づくと、生理周期が乱れたり、数か月おきになったりしてきます。この時期あたりから、両手が、朝こわばる(=「朝のこわばり」といいます)ことを自覚することがあります。関節リウマチを心配して、病院を受診される方も少なくありません。手指などの関節の痛みを伴うこともあります。この場合、関節の腫脹(しゅちょう、はれること)は通常ありません。これは、閉経に伴って、急激に女性ホルモンが、体内から消失するために起こる症状です。症状は、最初の半年間、最も強く、症状は、閉経後数年でじょじょに消えていくのが普通です。同じような症状は、卵巣癌などのため、閉経前に両側の卵巣を取り除くと急に現れることがあります。また、出産直後から生理が戻る前の時期(=生理が停止している時期)にこの症状が現れたることもあります。朝のこわばりの実害は、握力が十分でていない間に、包丁やコップなどの物を取り落とすことです。このため、自分の体はどうなってしまったのだろうと、精神的ショックを受ける人もいます。この症状(=握力がでないこと)の対策は、グー、パーを繰り返すことです。これにより、速やかに握力は、回復します。
女性ホルモンを補う治療(=女性ホルモン補充療法)を受けることも選択肢の一つです。しかし、卵巣癌や乳がんの既往のある方は、女性ホルモン補充療法の適応にはなりません。
このような知識を知っておくだけで、更年期における関節症(更年期関節症)は、乗り越えられるのが普通です。
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